ネイチャーアクアリウムでは、水槽の水を新しい水に換えることを換水と呼ぶ。自然河川では、水の流れによって水草の生長に必要な物質が常に運ばれてくる。また、水の流れによって水草の表面の汚れが取り除かれ、美しい状態を維持できるのだ。湖沼などの止水域でも、周囲に降った雨が小川となって流れ込み、川となって流れ出ていることが多い。水草の自生している水域で、水の流入・流出のまったくない水域はほとんどないと言ってもいいだろう。
ネイチャーアクアリウムでは、外部式フィルターで水を循環・浄化し、CO2や栄養素の添加で水草の生長に必要な物質を供給しているが、しだいに汚れが蓄積するため定期的な換水が必要になる。ネイチャーアクアリウムでの換水の目的としては、水槽に蓄積した硝酸やリン酸の除去、流木などに由来する黄ばみの除去、藻類の除去などがある。また、余計なものを除去するだけでなく、新しい水を入れることで水草が刺激され光合成が活発になるというメリットもある。
夏場であれば、換水を行うことで上昇した水温を低下させることもできる。このようなメリットのある換水だが必要以上に行う必要はない。水質に注意して適切な換水を心掛けよう。
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