水草は底床に植栽していくが、植栽する場所によって適した水草の種類が異なる。レイアウトは、水槽の前のほうから前景・中景・背景に大きく分けられる。基本的に前景から背景にかけて、水草の丈が高くなるように種類を選んで植栽していくのだ。石組レイアウトで一種類の水草だけを植栽する場合や前景に化粧砂を用いる場合はこの通りではないが、前景には丈の高くならないヨーロピアン・クローバーやクロッソステイグマなどを植え、背景には丈の古くなる有茎草やテープ状の葉を長く伸ばす水草などを植栽する。
そして、中景には前景と背景を繋ぐように、ヘアーグラスやエキノドルス・テネルスなど中くらいの丈の水草を植栽する。このように、レイアウトを前景・中景・背景に分けてそれぞれに丈の異なる水草を植栽することで、レイアウトに奥行きと立体感が生まれるのである。
特に前景は重要で、ここに植栽する水草は自然界における下草に相当する。前景に生長しても丈の高くならない下草に相当するような水草を植栽することで、その上方に空間を確保することができる。前景の空間はレイアウトに圧迫感を与えないために絶対必要であり、それと同時に魚たちの遊泳スペースにもなるのだ。
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