水槽で魚を飼育していると、魚の排泄物や残飯によってしだいに水が汚れてくる。また、ネイチャーアクアリウムでは底床に有機栄養素を使うが、水槽セット初期にはこれらが水中に溶け出して水を汚すこともある。
これらは目に見える汚れだけでなく、目に見えない大きさの有機物や、それらが分解されてできたアンモニウムなども水に溶けている。このような水の汚れを浄化するのがろ過システムである。水槽用のろ過システムには、さまざまなタイプがあるが、ネイチャーアクアリウムでは、主に外部式フィルターを使って水をろ過している。
外部式フィルターのメリットとして、ろ過槽が密閉されていて空気に直接触れていないので漆加したCO2を逃がしにくい、パイプによって吸水と出水を行うので水槽の上部全体に照明を置くことができるなどがある。
また、目的に応じて、ろ過槽に入れるろ材の種類や量を替えることでろ過能力を高めることができる。このようなメリットのある外部式フィルターであるが、ろ材に目詰まりが生じたり、水中の溶存酸素が不足すると、ろ過槽内の微生物が酸欠を起こしてろ過能力が低下することがある。夜間のエアレーションは、これを防ぐ意味でも重要なのだ。
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